BUDDHIST|仏さまと押絵羽子板


















SPIRIT HORSES|精霊馬



EXBITION|oterart金澤
oterart金澤 2023 テーマ「地獄と極楽」
oterart金澤2023「地獄と極楽」をテーマとした聞善寺での展示において制作した、押絵によるインスタレーションです。
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』に描かれる、地獄と、その上に広がる蓮池の情景から着想を得ました。
2階へ続く階段には、蓮池に蛙や虫が生きる「蓮池蛙虫図」の押絵を配置しました。
これは、地獄も極楽もなく、何ものにも執着することなく、ただそこに在る自然界の、揺るぎない世界を表しています。
その対面として、階段の前には歌舞伎「京鹿子娘道成寺」を題材としたインスタレーションを、脇には歌舞伎の押絵羽子板「夏祭浪花鑑の団七」を配置しました。
人間の欲望や執着によって生まれる「地獄」と、そうしたものとは無縁に存在する自然界。その対比から、地獄と極楽について考えた作品です。




蓮池蛙虫図
地獄も極楽もなく、何ものにも執着することなく、ただそこに在る自然界の、揺るぎない世界を表しています。





京鹿子娘道成寺/押絵インスタレーション
京鹿子娘道成寺
安珍・清姫伝説をもとにした歌舞伎舞踊で、清姫が大蛇と化し、愛する安珍を鐘ごと焼き殺す物語です。人の激しい執着が「地獄」へと転じるものとして、この場面をインスタレーションで表現しました。
この作品では、聞善寺に実際に残る古い鐘をそのまま用い、その鐘の上に、物語の最後に登場する蛇身の清姫を表す押絵を配しました。壁面には所化たちの姿を配し、清姫の怨霊を祈りによって鎮めようとする場面を表しています。






夏祭浪花鑑/押絵羽子板
団七は、恩ある主人の息子・磯之丞と恋人の琴浦を守るため奔走します。しかし、娘の琴浦を金に換えようとする舅・義平次と対立し、ついには義平次を殺めてしまいます。
祭囃子が響く夏の夜、泥にまみれながら繰り広げられるこの場面は、本作でも特に凄惨で印象的な場面として知られています。「地獄」とは、死後の世界だけではなく、義理や情、怒りや執念が絡み合い、人が自ら地獄を生み出してしまう瞬間なのかもしれません。作品では、団七が両手を背に回し、刀で義平次を刺したまま見得を切る、まさにその瞬間を表現しています。


