死者たちを迎え入れる。そのために盂蘭盆経というお経(地獄の物語)から始まった伝統行事、お盆。
盂蘭盆はサンスクリット語のウラバンナ(:逆さ吊り)から来ている言葉だそうです。
目連尊者が地獄へ行った亡き母をどうにか救いたいという供養が由来しています。

この世に生きている私たちでも、ちょっとした認識の歪みで心が病んだり
嫉妬や怒りで人間関係が地獄と化したりもします。
逆さ吊りは世の中を正反対に見ている智慧のない私たちへの警告でしょうか?
そんな問いも含め、このお盆の儀式を機に、ご先祖様や縁起についてじっくり見つめてみたいと思います。

また日本のお盆は、ユニークなきゅうりとなすの精霊馬たちのお供えが伝わっています。

「あの世から来るときは早く帰ってきてくださいね」と

きゅうりの馬

「帰るときは名残惜しいのでゆっくりお帰りくださいね」と

なすの牛

昔の人の豊かな想像力、感性にはとても驚かされます。


どうぞどうぞ
おいでください
帰る場所がなない方もどうぞいらっしゃい
迎え入れて、一緒に過ごし、また見送る

ちょうど地球の裏側のメキシコにも”死者の日”(Dia de muertos)という先祖のお墓を飾りるけるお祭りがありますが、メキシコでも帰るところがない死者を迎え入れるための墓も別で作ることがあるそうで、これまた文化の不思議ですね。

さて、今年は何に乗って帰ってきていただきましょう。
そして、何でお帰りいただきましょうか。

なんかのえんなんかの縁何かの縁@C.A.P KOBE STUDIO Y3